Unityといえばゲームエンジンですが,そっちではなくLinuxのデスクトップ環境の話です。
同じUnityという名前が紛らわしいなどの理由から,次期バージョンのUnityデスクトップ環境は名前を「Lomiri」に変更するようです。
今回は,その「Lomiri」を試してみました。
Unityデスクトップ環境とは?
そもそもUnityデスクトップ環境というのは,かつてUbuntuの標準デスクトップ環境でした。
Wikipediaの記事によると,Ubuntu 11.10からUbuntu 17.04まで採用されていたようです。
Ubuntuのデスクトップ環境を首になったUnityは,その後しばらくRemix版として復活しており,さらにUbuntu 22.10以降はUbuntuの公式フレーバーとして開発が続けられています。
しかし,冒頭でも述べたように,同じUnityという名前が紛らわしいなどの理由から,次期バージョンのUnityデスクトップ環境は名前を「Lomiri」に変更するようです。
しばらくは名称が変更されることはないと思いますが,数年後にはUnityで通じなくなっているかもしれませんね。
早速試してみる
インストールの際の注意
ISOファイルはUbuntuUnityの公式サイトにあります。
インストール時に少し手間取った点を書いておきます。
まず起動直後は背景しか表示されませんでした。
バグだと思いますが,Superキー(Windowsキー)を押すと表示されました。
そして,インストールのソフトはデスクトップにはありません。
ロゴをクリックして開いたアプリケーションメニューにあるので探してそこからインストールしてください。
外観
起動直後の外観はこんな感じ。
背景は右クリックしても特に反応せず,ファイルをおいたりはできないようです。
アプリケーションメニューはこんな感じ。
画面の半分を占めるようになっていて,Xfceのように幅を変えたりはできないようです。
右上の時刻をクリックするとこのような表示になります。
ボリュームや輝度など,この上のタブから操作できるようです。
試しにソフトを起動してみるとこのような画面になります。
上にあったバーとタイトルバーにタイトルが表示されますが,どういうわけか書いてる内容が違いますね。
そしてタイトルバーのウィンドウの消したり最小化するボタンは左上にあり,ここは好みが分かれそうですね。
というかデフォルトのウィンドウサイズ小さいなと思いました。
ちなにみFirefoxの設定からタイトルバーを消そうとしましたが,消えませんでした。
ここまで来たところで勝手にログアウトされ,再びログインしてもFirefoxが起動できませんでした。
やっぱりテスト版なのでバグがあるのでしょう。
気を取り直して,全画面表示にするとこんな感じ。
タイトルバーと上のバーが一体化しました。
この状態でカーソルを右上に持ってくると…
非表示になっていた最小化などのボタンが表示されました。
旧バージョンのUnityではMacのように「ファイル」「編集」「表示」などのメニューバーが表示されていたと記憶していますが,バグなのか使用なのか,表示されなくなっていました。
あとこれは今気づいたのですが,右上にもウィンドウを閉じるボタンありますね…
バグかもしれませんが,これはこれで便利そう…?
日本語化に挑戦(結論:無理)
デフォルトで日本語入力はできませんが,できるところまで抗ってみようと思います。
まずアプリケーションメニューから,「言語サポート」を起動。
言語サポートが不完全だと言われるので,「イントール」をクリック。
すると…!?
このアプリに頼るのはやめたほうが良さそうですね。
IBus-mozcが入っているにも関わらずうまく動いていないようなのでコマンドでFcitx-mozcをインストールしてみます。
sudo apt install fcitx-mozc -y
再起動してみてもFcitxが起動している気配がないのでアプリケーションメニューから起動させてみます。
結論は,起動すら無理でした。
テスト版なので仕方ないのかもしれませんが,Lomiriでの日本語環境の設定は現時点では難しそうですね。
軽さ
最後に起動直後のメモリ使用量を見ていきましょう。
設定メニューなどを見た感じ,高機能とは言えないレベルだったので,軽量であってほしいです。
というわけで,メモリ使用量は761MBでした。
比較的軽量だと言えるでしょう。
感想
まだLomiriはテスト版なので,全体的に挙動が不安定でした。
日本語環境についてはもってのほかです。
Lomiriついては,大した機能がついていない分,そこそこ軽量です。
アニメーションも多少あります。
あとUIのクセが結構あるので,人を選ぶOSだと思いました。
現状画期的な機能があるわけでもないので,黙って現バージョンのUbuntuUnityを使ったほうがいいと思いました。
コメント