Ubuntuフレーバーには「Edubuntu」というものがあります。
Edubuntuは教育用のOSですが,教育用と言われると,OSに教育も何もなくね?と前から思っていました。
一応教育用アプリの充実がメインではあるようなのですが,しっかり違いを把握したいと思い,UbuntuとEdubuntuの違いを見ていく,という記事です。
Edubuntuとは?
Edubuntuは,Ubuntuの公式フレーバーの一つです。
「教育」の「Education」と,「Ubuntu」を合わせて「Edubuntu」となっています。
その名の通り,学校で使うなどの教育用途に特化していることが特徴です。
デスクトップ環境はUbuntu同様Gnomeで,外観に関しては特別注力されているといったことはないようです。
Edubuntuは教育関連のフリーソフトが充実していることが最大の特徴となっており,そのせいか.isoファイルはそこそこ大きいものとなっています。
初回起動時
初回起動時には,ウェルカムウィンドウが表示されます。
とりあえず「次へ」。
システムデータを提供するか聞かれるので,好きな方を選んで「次へ」。
いろんなアプリが追加できるよと言われるので,「完了」。
ウェルカムウィンドウで表示されるのはこれくらいです。
本家Ubuntuには「オンラインアカウントの追加」という設定項目があったはずですが,飛ばされていますね。
確かに教育上不要かもしれませんね。
外観
標準で紫色のテーマが適用されています。
しかし,これは設定でオレンジにできるので,こうしてしまえばUbuntuと何ら変わりはありません。
アプリ一覧画面も同じ。
強いて言うならアプリがものすごい量プリインストールされているくらいでしょうか。
あとはアプリ一覧画面を開くボタンのロゴがUbuntuのものからEdubuntuのものに置き換わっています。
豊富な教育アプリ
他のOSとは違い,これでもかというほどアプリが入っています。
蛇のゲームみたいな「Li-ri」
Googleでも遊べる蛇のゲームみたいなやつです。
起動すると全画面表示になり,まずは言語を設定できます。
お好みの言語にカーソルを合わせてEnter。
「プレイ」にカーソルを合わせてEnter。
難易度を選択してEnter。
キーを押せと言われますが,クリックしてからゲームが始まります。
走っている車両?が蛇のゲームで言うところの蛇で,車両の進行方向にある矢印を操作することで行き先を制御できます。
ぶつかるとゲームオーバーです。
キー配置を覚える「KLettres」
黒板に謎の白熊と黒板が表示され,アルファベットが表示されます。
表示された文字のキーをおすと,別のアルファベットになります。
これが無限に続きます。
間違えても特にペナルティもなく,終わりもなさそうでした。
これはPC最初心者向けですね。
パズル感覚で分子配列が学べる「Atomix」
今回のお題は「水(H₂O)」でした。
これらの原子たちは選択したら上下左右に動けますが,途中で止まることはできず,壁に当たるまで進み続けます。
この原子たちを移動させて「O-H-O」の配置を作ります。
しかし,自分は一度作れたはずなのになぜか認識してもらえず,詰みました。
バグなのか,何かが間違ってたのか,よくわかりませんが原子配列を覚えられそうです。
本家Ubuntuにはない機能
結論から言うと,Edubuntuの独自機能は多分ありません。
設定項目などを漁ってみましたが,特別な機能は見つけることができませんでした…
つまりEdubuntuは,Ubuntuのカラーテーマが紫になって,背景が変わって,ロゴが置き換わって,教育関連のアプリが増えただけです。
設定画面からデバイス情報を表示してみても,OS名は「Ubuntu」となっていました。
ほぼほぼUbuntuという認識でいいでしょう。
日本語対応状況
本家Ubuntuからほとんど変わっていないため,標準で日本語入力ができます。
設定画面などに関しても,本家Ubuntuと大して変わりません。
安心して使えそうです。
メモリ使用量
最後に,起動直後のメモリ使用量を試してみましょう。
というわけで,1207MBでした。
本家Ubuntuより若干思いですが,誤差でしょう。
公式は「古いデバイスでも動作する」と言っていますが,ものによってはちょっと厳しいのでは?と思います。
そんなときは,どうせアプリくらいしか特徴はないのでXfceでも入れてあげればいいでしょう。
感想
今回は,Edubuntuを試してみました。
一般ユーザーには基本的に縁のないOSですが,実際に使ってみると教育アプリがプリインストールされただけのOSで,確かに一般ユーザーがわざわざ使う理由もないと思いました。
PC最初心者や比較的小さな子どもにならおすすめできると思います。
無駄に子供向けになっているということはなく,基本的な使い方は本家Ubuntuと同じなので,逆に使いづらいシニアスマホみたいな現象が起こらない点がいいと思います。
わからないことがあったらFirefoxを使って調べればいい話です。
今回はごく一部のアプリしか紹介しませんでしたが,ライブ環境でアプリを漁ってみて,面白かったらメインの環境にもそのアプリを入れる,なんて使い方なら一般ユーザーでも楽しめるかな,と思いました。
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