軽量Linuxでありながら,高機能なデスクトップ環境KDE Plasmaを採用したNetruunerの最新版である「Netrunner 25」がリリースされました!
というわけで,早速使ってみようと思います!

Netruunerとは?
Netrunnerは,Debianベース・デスクトップ環境にKDE Plasmaを採用したOSです。
KDE Plasmaはエレガントな見た目が特徴的で,アニメーションもよく効いており,数あるデスクトップ環境の中でも重いものという位置づけです。
最新のKDE Plasmaである「Plasma 6」になってからは,更に重くなっています。
であるにも関わらず,Netrunnerは軽量であることを特徴としています。
最新版は果たして軽量Linuxと言えるのか?実際に確認していこうと思います。
以前のバージョンの記事も合わせてご覧ください!↓
インストール
インストーラーはCalamaresでした。
フォーマット時にスワップ領域を作成するタイプです。
標準の状態だと,ハイパーネート(休止状態)ができません。

ハイパーネートを使用したい場合は,「スワップ(ハイパーネート)」を選択しておきましょう。

外観
ログイン画面はこんな感じ。

超シンプル!って感じですね。
デスクトップ画面はこんな感じ。

ホームボタンは左下に,ただしアプリ選択バーは中央に寄っています。
FerenOSの標準スタイルに似ていますね。
そして,相変わらずアプリ一覧は全画面に展開されるタイプです。

外観の特徴と言ったらこれくらいでしょうか。

日本語対応状況
日本語入力
日本語入力に関しては,日本語キーボードとして認識できているものの,入力自体はできませんでした。
おそらくmozcを入れれば解決できると思います。
sudo apt install fcitx-mozc -y

コードが走り終わったら再起動しましょう。
reboot
再起動が完了すると,無事日本語入力ができるようになっていました!

ただ,全体が標準ではダークテーマになっており,Mozc標準の雰囲気とはマッチしないので,タスクバーのMozcのアイコン→スキン→Darkと選択して,ダークテーマにしておきましょう。

これで雰囲気が合うようになりましたね!


日本語表示
日本語表示に関しては,Plasma関連はできているものの,Firefoxなど一部アプリはできていませんでした。
また,先程の日本語入力の画像からもわかるとおり,一部が中華フォントに置き換わっています。
どうやら標準ではNoto sansが選択されているようですが,Noto fontの日本語用のパッケージが不足しているようなので,CJKパッケージを追加すればいけると思います。
sudo apt install fonts-noto-cjk

こちらもインストールが終わったら再起動しましょう。
再起動して確認してみると,正常な日本語フォントになっていることが確認できると思います。

ちょっと面倒ですが,インストールだけで解決するならまだやさしい方ですよね。
Plasmaのバージョンを確認
最新バージョンのPlasma6は,Plasma5と比較しても結構重くなっています。
軽量が売りのLinuxなので,Plasma6を採用指定なさそうだったので,確認してみました。
結果としては,Plasma5を採用していました。

まあこっちのほうが軽いですからね…
まだPlasma5の正式なサポート終了時期は発表されていませんが,後継が存在する以上,近い将来サポートが切れる可能性があるということは視野に入れておいたほうがいいと思います。

気になったこと
全体的には,普通につかえそうなOSですが,いくつか気になった点があるので,書いておきます。
標準テーマだとタスクバーが見づらい
これは使いづらい,ということではなく,わかりにくい,ということです。
何がわかりにくいのかというと,ウィンドウが最小化されているとき,アプリを開いているのか開いていないのかも見分けがつかないということです。
例えばさっきのこの画像,Firefoxを開いた状態で最小化しています。

このとき,よく見るOSであればうっすらと背景に視覚効果がついて,「アプリは開いているけど最小化してある」ということが伝わりますよね。
しかし,Netrunnerは最小化の状態ではなんの視覚効果もないため,「最小化しているのかアプリ自体開いていないのか」の見分けが付きません。
どういうわけか外観テーマを変更しただけでは変わらなかったので,深く設定をいじらないといけないようで,修正は面倒です。

電源関連の確認がない
多くのOSでは,コマンドからシャットダウン・再起動をしない限り,警告画面(本当に再起動しますか?など)が表示されますが。Netrunnerはこの警告が表示されません。
間違えてシャットダウンボタンを押してしまった暁には,問答無用でシャットダウンされてしまうため,データを保存せず消えてしまった,なんてことがあるかもしれません。
これはちょっと気をつけたほうがいいかな,と思いました。

メモリ使用量
毎度のごとく,再起動直後のメモリ使用量を確認しました。

結果は950MBで,なんとか1GBを切っているというところでしょうか。
自分の中では1GB切っていれば軽量Linuxなので,Netrunnerはまだ軽量を名乗っていいと思います。
ただし,前バージョンののNetrunner記事によると,当時のメモリ使用量は600MB台だったようなので,結構重くなってしまっていますね…
将来的にはPlasma6を採用せざるを得ないOSなので,今のうちから頑張っていただきたいところです。

感想
今回は,KDE Plasmaを採用した軽量Linuxの「Netrunner 25」を試してみました。
全体的な感想としては,前バージョンと比較して微妙になったなぁといったところです。
とはいえ,まだまだ軽量を名乗れると思うので,ぜひ今後とも注目していきたいですね。
ただ,再推し軽量Linuxの座はしばらくはZorinOSのまま変わりそうにないですね。

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