Windows7そっくりの「Kumander Linux」を使ってみた

その他OS

自分が初めて触ったPCはWindows7で,あのときは透明感のある美しいUIに感動したのを覚えています。

しかし最近はトレンドなのか,透明感のあるUIよりは黒か白を貴重として,そこにうっすら透明度をもたせるようなものが多いと感じます。

以前はChaletOSなるOSがあり,こちらがWindows7に似ていたようですが,自分が知ったときにはもう開発終了となっていました。

しかし,最近UIの配置だけでなくUIの雰囲気がWindows7に似たOS,「Kumander Linux」を見つけたので,試していきます。

Kumander Linuxとは?

Kumanderは,DebianベースのLinuxです。

デスクトップ環境はXfceですが,カスタマイズされ,かなりWindows7を意識したデザインになっています。

公式サイトによると,開発者の方はWindows7がMicrosoftのピークだったと語られています。自分もそう思います。

そこで,Windows7風のLinuxを作った,ということらしいです。

UIだけでなく,十分に使えるようにも考えられていて,標準ブラウザーがChrome(自分は嫌いですが人気だけはあるので仕方ない)だったり,SteamやOffice,動画編集ソフトなどが標準で入っており,便利に使用できそうです。

インストール

インストール方式は,GRUBから直接呼び出すタイプです。

標準ではライブ環境が起動するようになっていますが,イントールの際は上から3番めの「Start installer」を選択しましょう。

あとは案内通りに進めるだけです。

外観

ログイン画面がこんな感じ。懐かしいですね!

ログイン後の画面がこんな感じ。

文字化けがいくつか見られますが,Debianは最新版の12を採用していると書かれているので,しっかりアップデートされているということがわかります。

デスクトップの大体の雰囲気はWindows7そのものといった感じ。

アイコンテーマが気に食わないなら,Xfceなのでお好みで変更できます。

ウィンドウとかの雰囲気がこんな感じ。

スタートメニューのレイアウトは多少違うものの,ほとんどWindows7ですね!

あとちょっと気づいてしまったのですが,どういうわけか「の」だけ文字化けしていません。なんでなんでしょう?

日本語対応

日本語表示・日本語入力ともにできません。

とりあえずFcitx-mozcとNoto-sans-cjkを入れましょう。

Debianベースなのでaptが使えます。

sudo apt install fcitx-mozc fonts-noto-cjk -y

インストールが終わったら,再起動しましょう。

reboot

再起動後,日本語表示ができていることを確認できました。

しかし,日本語入力はできないようです。

これだるいやつですね…

では次のステップ,環境変数を設定してみましょう。

まず,nanoエディタで~/.xprofileを開きます。一応管理者権限で行うと良いでしょう。

sudo nano ~/.xprofile

nanoの画面に入れたら,以下のように記述します。

export XMODIFIERS=@im=fcitx
export GTK_IM_MODULE=fcitx
export QT_IM_MODULE=fcitx

記述し終わったら,Ctrl+Sで保存し,Ctrl+Xで閉じましょう。

閉じたら,環境変数を適用します。

source ~/.xprofile

そして再び再起動。

reboot

まだこの状態では日本語入力できないようなので,もうちょっとあがいてみます。

どうもフロントエンドに問題があるようなので,手動でインストールしてみます。面倒なので,もうここで再起動コマンドも書いちゃいます。

sudo apt install fcitx-frontend-gtk3 -y && reboot

再起動後,エラーは減りましたが,やっぱりだめでした。

もう諦めます。

一応起動時のエラー貼っておくので,わかる方がいたらご享受願います…

初期アプリをチェック

気を取り直して,アプリを見ていきましょう。

標準ファイラーはXfceでは定番のthunerですが,カスタマイズされてエクスプローラーみたいな感じになっています。

エディタはWindowsのメモ帳の英語版と全く同じ名前の「Notepad」。

Xfce標準のMousepadをベースにしたものらしいです。

ブラウザはChromeですが,Braveならかんたんに追加できるようです。

個人的にはFirefoxにしてほしいところです。

その他インストールされているものにはGimpやLibreOfficeにSteam,VLCなど,多くの需要に答えられそうです。

また,標準ではインストールされないものの,BlenderやInkscape,OBSなど,スタートメニューをクリックするだけでかんたんにインストールできるようになっており,これもまた便利だなと思いました。

メモリ使用量

では,最後にメモリ使用量を見ていきましょう。

起動直後にコマンドで調べます。

結果は,794MBでした。

軽いOSだと言えますね!

使っている感じもサクサク動いてくれるので,日本語入力さえできれば完璧だったと言えるでしょう。

感想

今回はWindows7そっくりのLinuxを試してみました。

日本語入力ができない点が残念ですが,軽いし,UIが洗練されているし,使いやすいし,とてもいいOSだと思います。

ただ,日本人的に,日本語入力できないのはかなり致命的ですね…

なんとか他のXfceでこのUIを再現するか,頑張って日本語入力に対応させるか,自分には難しそうなので諦めます。

将来的にできるようになるとありがたいんですけどね。

ともかく,面白いUIであることは確かなので,ネタOSとしてライブ環境で遊んでみるくらいがちょうといいのかもしれません。

おまけ:ブラウザだけでも日本語入力対応にする

ちょっとさすがに日本語入力が全くできないのはまずいということで,おまけです。

せっかくChromeが入っているので,Chrome拡張機能で日本語入力機能をつけよう,というわけです。

Chromeウェブストアから,日本語が使えないので「Google Input Tools」で検索して,Chromeに追加してください。

追加できたらアイコンをクリックし,「拡張機能のオプション」をクリック。

「あ」のロゴのJapanese-日本語を追加しましょう。

特に保存とかは必要ないので設定タブは消し,拡張機能アイコンを再び選択して先程追加したインプットメソッドを選択しましょう。

この状態でもう日本語入力できるはずですが,新しいタブページはWebサイトページではないのでこのページでは機能しません。

そのため,一旦google.comと入力して,Googleのページに移動し,ここで検索ボックスに入力してみましょう。

インライン入力できなかったものの,正常に日本語入力できました。

せっかく入っているオフィスソフトは無駄になってしまいますが,ブラウザしか使わないというのならこれで運用してもいいでしょう。 

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