Ubuntuには現在9種類の公式フレーバーがあります。
その中でもおそらく最軽量なのは「Lubuntu」です。
今回は,最軽量のLubuntuは最軽量であっても十分に使えるOSなのか見ていきたいと思います。
Lubuntuとは?
Ubuntuの公式フレーバーで,当然Ubuntuベース,デスクトップ環境はLxqtです。
そのため,LTSなら3年間のサポートを受けることができます。
Lubuntuで採用されているLxqtというのが非常に軽いデスクトップ環境となっており,Ubuntu公式フレーバーの中では最軽量とされています。
軽量であるということは,当然重いものと比較して何かが削られている,ということになります。
その結果どれほど使えるOSになっているのか確認していきたいと思います。
起動直後
起動直後の外観はこのようになっています。
通知センターは右上,タスクバーには時刻が表示され,アップデートや音量管理のアイコンが置かれていますね。
しっかり仮想デスクトップも使えるようです。
アプリ一覧画面については,昔のWindowsのような,アプリの起動と電源管理くらいしかできないような画面になっており,ユーザー情報などは表示されません。
GUIでアップデート
自分はアップデートはコマンド派ですが,GUIだけでアップデートできるのでしょうか?
右下のアップデートアイコンをクリックしてみます。
次に「Install Updates」をクリック。
パスワードを求められるので,入力してから「OK」をクリック。
あとは勝手にアップデートが始まります。
すごく簡単ですね!
終わったら下のコマンドのような部分に「Complete」と表示されます。
「Close」をクリックして再起動してください。
日本語入力環境
デフォルトで日本語キーボードになっているものの,残念ながら日本語入力はできませんでした。
こちらも今回はGUIで対処していきます。
まずはアプリ一覧から,「Discover」をクリックして起動します。
右上の検索ボックスに,「Fcitx-mozc」と入力してEnterで検索します。
多分一つしか表示されないので,「インストール」をクリックします。
パスワードを求められるので,「OK」をクリックします。
さっきの「インストール」の部分が「削除」になればインストールは終了です。
終わったら再起動しましょう。
再起動したちゃんと日本語入力できました。
ちょっとここは惜しい点ですね。
設定項目
自由度はどれくらい?
設定については,アプリ一覧から,または「Lxqtコンフィギュレーションセンター」から行えます。
Xfceより若干少ない?って感じでしょうか。
外観に関して,いろいろなテーマが用意されていて,そこから自由に選択できるようです。
パネルに関しても満足に設定できそうです。
おすすめ設定① デスクトップ表示ボタンを右下に
デスクトップ表示ボタンはタスクバーにありますが,Windowsのように右下に持っていきたいため,その設定をします。
タスクバーの何もないところを右クリックして,表示されたメニューから「パネルの設定」をクリックします。
パネルの設定ウィンドウが立ち上がるので,「ウィジェット」タブをクリックして移動します。
タスクバーに表示されているアイテムが一覧表示されるので,「デスクトップ表示」をクリックして選択します。
右側にある「↓」ボタンを押して「デスクトップ表示」一番下に移動します。
一番下に移動できたら,タスクバー側はもう適用されています。
満足したら「閉じる」をクリックして閉じてください。
おすすめ設定② 日付も表示するように
デフォルトでは時刻のみ表示されています。
日付も表示してほしいので,設定していきます。
タスクバーの時刻が表示されている部分を右クリックして,「【世界時計】の設定」をクリックします。
設定ウィンドウが立ち上がるので,「日付」にチェックを入れます。
デフォルトのタスクバーの高さでは見切れてしまうので,「位置」の隣のプルダウンをクリックして,「前」を選択します。
「日」が表示されなくてダサいので,「形式」プルダウンから同様に「短い」をクリックします。
これできれいに表示されるようになりました。
下の方に表示されている「詳しく指定する」にチェックを入れて設定すると,HTML形式で編集できるようになります。
より詳しく設定したい場合はこちらを使って設定してください。
デフォルトのインストールアプリ
インストール時にどれくらいのソフトをいれるか聞かれますが,今回はNomalで入れました。
その前提で話を進めます。
デフォルトのブラウザには,Firefoxがインストールされています。
テキストエディタ(メモ帳)には,FeatherPadがインストールされています。
オフィスソフトとして,LibreOfficeがインストールされています。
Baseはインストールされていません。
動画再生ソフトには,VLCメディアプレイヤーがインストールされています。
ファイラーにはPCManFMが使われています。
どれくらい軽量なの?
毎度のごとく起動直後のメモリ使用量を計測したのですが…
なんかの拍子に間違って変な設定をいじってしまったらしく,ウィンドウに透明化がかかってしましました。
そのため,多分デフォルトより重くなってしまっていると思います。
744MBでした。
メモリ使用量に限った話ではあるものの,「もっと軽いOSあるだろ!」って感じです。
しかし,逆に考えて透明化がかかっていてもこれならかなり軽いと言えるでしょう。
それにCPU負荷に関しては結構抑えめなようで,サクサク動いてくれていたので,ちゃんと軽量を名乗っていいと思います。
感想
操作感に関してですが,このOSはウィンドウを左右の端や上に持っていった時に自動的に半分にしたり前画面表示にしたりできません。
そのため,前画面表示にする際はいちいちダブルクリックしないといけません。
そこはちょっと面倒かなと思いました。
しかし,いくつか同時に覚えていられるクリップボード機能や,Mozcという高機能なIMEが搭載されていることを考えると,Windows7を使うよりはこっちの方がいいと思います。
Lubuntuは最低限の環境を作りたいなら便利かもしれませんが,ウィンドウのリサイズがないことを考えるとマルチタスクには向かないかなと思います。
ただネットサーフィンをするとか,DVD再生専用機にするとかならありだと思いました。
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