LinuxMintには,Cinnamon・MATE・Xfceと,DebianベースのLMDEがあります。
LMDEはわりと特別なので置いといて,それ以外の3つのエディションでは,MATEの人気が低いように感じます。
そこで,今回はLinuxMintのMATEエディションについて深堀りしていこう,という記事です。

なんでMATEエディションは不人気?
※MATEの人気が低いように感じるのは自分の世界が狭いからかもしれませんが,今回はMATEが不人気という前提で話を進めます。MATEさんごめんなさい。
よく考えたら,MATEが不人気なのも頷けるような気がします。
CinnamonはMintのメインだし,Xfceは他のエディションより特別に軽いです。
しかし,MATEって特別な機能がないんですよね。
また,CinnamonがGnomeベースなのに対し,MATEは旧バージョンのGnomeベースで,特別軽さに定評があるわけでもありません。
…と考えると,MATEが不人気なのも仕方ないのかな〜なんて思います。
起動直後
まずはウェルカムウィンドウが立ち上がります。
LinxMintならどれも同じだと思いますが,日本語対応しているのがすごく嬉しいですね。

ここで初期設定的なことができるのもありがたいです。
今回は何も変更しない,素のMATEエディションを見ていこうと思います。
とりあえず初回起動のあとはアップデートしましょう。

日本語入力ができない!?
ところが…キーボードアイコンが右下にありません。
嫌な予感がします。

やっぱり日本語入力できませんでした。

どういうわけか,バージョン22「Wilma」ではMATEに限らず,標準で日本語入力ができなくなってしまったようです。
確かに,ソフトのリストを見てもMozcは入っていませんでした。
試しにコマンドでインストールしてみます。
sudo apt install fcitx-mozc -y

再ログインすると,タスクバーにキーボードアイコンが表示されたので,いけそうですね。
Ctrl+SpaceでMozcが有効化できます。

というわけで,このバージョンからなぜかMozcを自分でインストールする必要が出てきたようです。
ちょっと残念ですね。
MATEの使い勝手を見ていく
アプリケーションメニュー
先程はしれっとテキストエディタを起動しましたが,実はアプリケーションメニューのお気に入りリスト的なものに最初からピン止めされています。

じゃあ全部見たいときはどうすればいいのかというと,右上の「すべてのアプリケーション」を選択することで全部のソフトが表示できます。

普通の表示にできました。

また,この表示は再起動しても維持されるので,好きな方をずっと使うことができます。
ネットしか見ない,DVD再生しないなど,用途が限られている場合などに便利ですね。
ちなみに,Xfceのように大きさを変えることはできません。
そして,他のエディションと同じくどちらのモードでも設定画面には一発で飛ぶことができるようになっています。


カスタマイズ
設定メニューはこんな感じ。

他のエディションよりも充実している気がしますがどうでしょうか?
そういえばデフォルトではタスクバーが黒いのにメニューは白いという微妙に気持ち悪い外観なので,ここで外観をいじってダークテーマにしてみましょう。
「外観」を探してクリックします(アプリケーション一覧からも探せます)。

今回はMint-L-Dark-Aquaに設定してみました。

統一されていい感じですね!
…とここで,MATEエディションの残念なところを見つけてしまいました。
ホバーしたときに表示されるテキストが黄色になっていて,地味に不快なんですよね。

これはなんとかしてほしかったです。
テーマとの相性が悪い,とかなんでしょうね。
あと,デフォルトではアニメーションがほぼありません。
が,「Compiz」と書かれている設定項目があったため,そこからいろいろなアニメーションを設定できそうです。
まずは設定メニューから,「デスクトップの設定」をクリック。

続いて,「ウィンドウ」をクリック。

「ウィンドウマネージャー」の項目から,「Compiz」を選びます。

ものによって操作感が違うので,色々試してみてもいいと思います。
今回はCompizを選んだ前提で話を進めます。
この状態でも色々アニメーションがついたかと思いますが,Compizならさらに設定できます。
設定メニューから,「CompizConfig SettingsManager」をクリックします。

なにか警告されますが,「OK」をクリック。

あとは色々チェックを入れたり消したりして外観をいじってみてください。
どれくらい軽いの?
公式からすると,Cinnamonより軽く,Xfceよりはやや重い,くらいであって欲しいはずですが,どうでしょうか?
今回も起動直後にコマンドでメモリ使用量を確かめてみました。

というわけで,結果は943MBでした。
流石に1GBは超えてきませんでしたね。
これくらいならギリギリ軽量Linuxとも言えないし中量?くらいでしょうか。
なんとも微妙な結果になりました。

感想
今回のテーマには関係ないですが,いつの間にかMintで日本語入力ができなくなっていたのは驚きでしたね。
バージョン21.3のときはアップグレードで使用していたので,もしかしたらその時も同じ現象が起きていたかもしれませんね。
さてやっと本編についての感想ですが,まあ確かにCinnamonとXfceの中間って感じがしました。
ただ,この2つよりもカスタマイズの自由度が高いと思いました。
このカスタマイズ自体では,軽さでXfceに勝つことはできなくてもCinnamonを超える使い勝手にもなりうるのではないでしょうか?
というわけで結論は,「Cinnamonより軽量であってほしいが,ある程度アニメーション効果があってカスタマイズ豊富であってほしい!」という人におすすめできるエディション,ということにします。

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